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「アンド・アイ・ラブ・ハー(And I Love Her)」とは
発売日:1964年7月10日(3rdアルバム「A Hard Day's Night」の5曲目として)
※アメリカでは1964年7月20日にシングルとしてもリリースされています(カップリングは「If I Fell」)
録音日:1964年2月25日、26日、27日
解説:主にポール・マッカートニーの作品で、一部ジョン・レノンが手伝っています。
曲のポイント
ジョージ・ハリスンのクラシック・ギター
まずイントロのフレーズ。これはジョージ・ハリスンがクラシックギターで弾いています。
そしてなんといっても2番(0:29辺り)から始まるギターフレーズが印象的です。
この「F♯・A・C♯・A、F♯・A・C♯・A、E ・G ♯・C♯・G ♯、 E ・G ♯・C♯・G ♯」という寂し気な響きが、
曲が持つ世界観をより深く演出しています。
ダブル・トラッキングのヴォーカル
ほぼ全般ポールのヴォーカルはダブル・トラッキング(2トラックに同じ音程の歌をいれて、微妙なリバーブ感を出します)で録音されたものですが、
ふいに一部(1:08)シングルトラックになります。
ここだけシングルトラックにした明確な理由は謎ですが、コントラストが効いています。
クラウス・フォアマンは何故、ジョージ・ハリスンにギターをプレゼントしたのか。
曲の印象を決定づけているジョージ・ハリスンが弾くクラシック・ギター「ホセ・ラミレス」の音色ですが、
Jose Ramirez ホセ・ラミレス GUITARRA DEL TIEMPO/Spr 時のギター Made in SPAIN
このギターは元々ジョージのものではありませんでした。
メンバーの友人であるクラウス・フォアマン(「Revolver」のジャケットを書いた人でもあり、後にメンバーが発表するソロアルバムにベーシストとしても参加)がマドリッドに行った時に、
自分が気に入って買ったのですが、その音色を聴いたジョージがあまりに欲しそうだったのでジョージにプレゼントしたとのことです。
バージョン違い
↑アンソロジーに収録されたデモバージョン。
❶イントロのフレーズがないのと、
❷ジョージのギターがエレキギターになっていること
❸ドラムのフレーズ
などの相違点があります。あとポールがちょっと笑っちゃってるので(0:44辺り)、そこも聴きどころです。