ビートルズ「マジカル・ミステリー・ツアー」はどうして評価されてない?発売経緯など詳しく解説します!

Magical Mystery Tour とは?

概要

リリース:1967年11月27日(USLP)

録音:1966年11月から1967年11月

1967年に放送されたテレビ番組「Magical Mystery Tour」のサウンドトラック盤ですが、アメリカではLP(アルバム)として1967年11月27年に、本国イギリスでは1967年に2枚組EP(ミニアルバム)としてリリースされ、内容も若干異なります。ここでは現行の配信やCDに即してアメリカ版LPの内容で紹介していきますが、参考用にイギリス版EPの収録曲も載せておきます。この年の8月にマネージャーであったブライアン・エプスタインが急死しています。

イギリス版EP収録曲

①Magical Mystery Tour

②Your Mother Should Know

③I Am The Walrus

④The Fool On The Hill

⑤Flying

⑥Blue Jay Way

この時点で既発のシングル曲が省かれていますね。

収録曲(USLP)

①Magical Mystery Tour

主にポール・マッカートニーの作品。「バスツアーのタイトル曲」というコンセプトであったため、交換音としてバスの走行音が入っています。冒頭の「Roll Up!」というコーラスはポール、ジョージ・ハリスン、ジョン・レノンによるもの。とても綺麗です。

②The Fool On The Hill

ポールの曲。完成度の高いポールらしい曲でジョンも「彼が完ぺきな作曲能力を持っているという証」と称賛しています。フルートやリコーダーなど、ロックバンドの範疇にとどまらない楽器が収録されているのもビートルズらしいです。

③Flying

珍しいインスト曲。クレジットにはメンバー全員の名前が記載されています。メロトロンやマラカスなど色々な音が聞こえますが、すべてビートルズのメンバーだけで演奏されました。

④Blue Jay Way

ジョージの曲。ロサンゼルスに実際ある地名からタイトルは取られています。この時期にジョージが没頭していたインド音楽からの影響を感じるサイケデリックな曲に仕上がっています。1967年9月6日にレコーディングされ、ブライアン・エプスタインを亡くしてから初めてバンドが録音した曲です。ダブルトラックによるボーカルや逆回転など、ビートルズお得意の手法が施されています。

⑤Your Mother Should Know

ポールの曲です。「Fool On The Hill」同様、派手ではないものの小技のきいた品のいい曲です。1967年8月22日と8月23日にレコーディングが行われましたが、これがブライアン・エプスタインが立ち会った最後の現場となっています。

⑥I Am The Walrus

ジョンの曲。「Walrus」、つまりセイウチが登場しており、ルイス・キャロル作「鏡の国のアリス」から着想を得ています。中間部分で聴こえる朗読はシェイクスピア「リア王」の一節。

⑦Hello, Goodbye

ポールの曲。いかにもビートルズらしい彼らの代表曲。ジョージが弾くレスリースピーカーを通したギターサウンドも有名です。ブライアン・エプスタインがなくなってから初めてのシングル。

⑧Strawberry Fields Forever

ジョンの曲。1967年2月にリリースされていたシングルを収録しています。

⑨Penny Lane

⑧と同様。

⑩Baby You're A Rich Man

ジョンとポールの共作。二人が別々に書いていた曲を合体させて完成しています。ローリング・ストーンズのミック・ジャガーがコーラスで参加しています。

⑪All You Need Is Love

主にジョンが書いた曲で、これもビートルズの代表曲として有名。誰もが口ずさめるメロディーながら、4拍子と3拍子が入り混じった構成はさすがです。世界24か国を繋ぐ宇宙中継番組「Our World」のイギリス代表として出演し、そのために書かれました。中期ビートルズの充実を知らせる一曲です。

まとめ「Magical Mystery Tour」

サウンドトラックとシングルをつなぎ合わせただけの、ある種感情のこもっていない企画盤ですが、だからこそ伝わってくる彼らの才能の熱量がすさまじい一枚です。どうぞ手に取ってみてください。

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