ビートルズ未発表曲「If You've Got Trouble」と「That Means A Lot」解説

おおよそどんなバンド・アーティストでも

未発表曲は存在するといわれています。

天下のビートルズでもそれは同じで、

レコーディングはされたものの、リリースに至らなかったものがいくつかあります。

今回はそのうちの二曲(共に1965年作品)

①「If You've Got Trouble」

②「That Means A Lot」

をご紹介します。

(↓二曲とも解散後に発表された編集盤「アンソロジー2」で聴くことが出来ます。)

ザ・ビートルズ・アンソロジー2(期間限定)

「If You've Got Trouble」

レコーディング時期

1965年2月18日

解説

1965年のアルバム「Help!」レコーディング・セッション中に録られています。

ジョン・レノンポール・マッカートニーの共作曲。

当時全てのアルバムにリンゴ・スターのボーカル曲を入れることが恒例となっていたので、

この「Help!」においてもリンゴ用の楽曲が必要でした。

ですがこの曲の仕上がりにメンバーは満足せず結局お蔵入りになります。

(ドライブ感のあるいい曲ですけどね。)

上手くいかないことにイライラしたのか、間奏前にリンゴが

「Ah,Rock off anybody!(だれかロックしてくれ!)」

と吐き捨てています。(1:35辺り)

「That Means A Lot」

レコーディング時期

1965年2月20日、3月30日

解説

ジョンとポールの共作です。

結局形にならず、後日P・Jプロビーという歌手に提供しています。

主にポールがボーカルをとっていますが、

複雑な構成でなかなか歌いこなすのに苦労したのが伝わってきます。

とはいえ、これもボツになってしまったのが不思議なほどにいい曲です。

まとめ 1965年のビートルズの凄さ

曲を実際に聴いていただければわかるのですが、

ボツになったこの二曲はどちらも「いい曲」なのです。

普通であればリリース曲として採用され、

ファンからも愛されていたであろう完成度の二曲がなぜ不採用となってしまったのか。

それは当時のレコーディング記録をみると明らかなのですが、

当時の彼らがとっていた曲は

「Ticket To Ride」であり

「Yesterday」であり

「Help!」だったのです。

つまり、

ポップ史に燦然と光り輝くような名曲が次々と生まれ、

採用基準が異常に高くなっており

フツーに「いい曲」程度では選ばれることが出来なかったんですね。

(しかも年に2枚アルバムを出していたのですから驚きを超えて恐ろしいですね。。)

皆さんも是非「アンソロジー」シリーズに触れ、当時の彼らの天才ぶりを堪能してください。

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